月経痛・月経不順
月経痛や月経不順は、個人差があるものの多くの女性にとっては大きな悩みです。通常、月経周期は脳下垂体から分泌されるホルモンによって調整されていますが、脳下垂体は自律神経と密接な関係があるので、精神的なショックやストレスなどの影響で月経が不安定になることがあります。また、何らかの病気が原因で様々な症状を引き起こす場合もありますので、改善されない場合は放置せずに専門医に相談することが必要です。
漢方では、何からかの原因で血の巡りが悪い状態を「瘀血(おけつ)」、貧血体質または産後や月経過多などが原因で体内の血が不足していたり血液成分が薄い状態を「血虚(けっきょ)」といい、それぞれのタイプで区別して改善にむけた治法を行います。
「瘀血(おけつ)」は、「痛み・しこり・黒ずみ」を引き起こす特徴があり、主な症状としては、頭痛、肩こり、冷え、のぼせ、めまいのほか、アザやフキデモノが出やすくなったり、放っておくと子宮内膜症や子宮筋腫、卵巣腫瘍などの病気に進展することもあります。
また、「血虚(けっきょ)」の主な症状としては、顔色が青白い、疲れやすい、肌が荒れやすい、髪めまいや耳鳴りをおこしやすい、月経前後に貧血や下腹部痛をおこしやすい、冷えを伴うことがよくあります。いずれのタイプもイライラや不安感、不眠といった精神的な症状も生じる場合もあります。